音楽には、とてつもない力があり、それは言葉で表現できません。もちろん、エンターテイメント的な魅力もさることながら、私たち人間の脳は音楽によってとてつもなく大きな影響を受けることが研究で証明されています。特に音楽は、人間の行動や感じ方、考え方に影響を与えているようです。ところで、音楽とメンタルヘルスがどう関係しているのかはご存じでしょうか。

音楽を聴くと、その場に誰もいなかったとしても、踊りたくなり、喉が痛くなるほど歌いたくなり、激しく足踏みしたくなりますよね。

ところが、音楽にはたくさんの種類があるため、人間の感情やメンタルに与える影響もそれぞれ異なります。ロックやフォーク、テクノ、ポップスなど、音楽のジャンルは無限にあり、その中から自分に合った曲を見つけることが重要なのです。ここでは、一般的に、音楽が私たち人間のメンタルに与えるプラスの影響をいくつか紹介します。

モチベーションを向上させる

ポジティブで楽観的な感情は、心の健康と密接に関係しています。何か嫌なことがあったとき、明るく楽しい音楽を大音量で流すと、どんなことよりも元気を与えてくれます。生き生きとした音色と歌詞によって、落ちていた気分が高揚し、これからの日々を乗り越える準備をすることができます。なので、一日の始まりに不調を感じているとき、長い平日を乗り切らなければならないとき、習慣のランニングをする気になれないときには、明るい音楽を聴きましょう。そうすれば、脳と体が活性化し、その日を元気よく過ごす活力をもらえ、やる気がみなぎります。専門家によれば、特にクラシック音楽やアンビエントミュージックは、人の気分を高める効果が最も高いそうで、一方、ヘヴィメタルや激しい電子音楽はその逆の効果をもたらすそうです。

 

ストレスを軽減する

音楽には、緊張を和らげる効果もあります。周りの環境から勝手に聞こえてくるものであれ、自ら注意を向けて聴くものであれ、特定のジャンルの音楽は、緊張を和らげてくれる力を持っているのです。柔らかいアンビエントミュージックは、穏やかな精神を保つのに役立ちます。ただし、緊張を和らげたいときには、大音量のロックやヘヴィメタルを聴くのだけは避けましょう。日々のストレスを発散したいなら、雰囲気のある落ち着いた楽曲を多く含むプレイリストを探してみましょう。

集中力を高める

音楽を聴くメリットの一つに、通常の作業をしながらでもアクセスできることがあります。ここでいう作業とは、勉強や仕事、料理、洗濯、掃除などです。作業に集中するのが苦手で、全然捗らないことに悩んでいる人もいることでしょう。集中力を最大限に高めるためには、どのようなジャンルの音楽を聴くべきかを知ることが重要です。作業しながら聴く音楽であれば、オーケストラ、シンフォニック、アンビエントミュージックをお勧めします。

気分転換になる

一日の疲れを癒し、脳をシャットダウンするのは誰にとっても必要でしょう。すべてを忘れたいときには、音楽を聴いてください。筋肉の緊張が減り、ストレスや不安が和らぐので、リラックスしたい人にはもってこいのエンタメです。筋肉がリラックスすると、心もそれにつられてリラックスできます。また、音楽を聴きながら眠りにつくことで、呼吸がゆっくりになり、思考が落ち着くので、ストレスを解消することができるかもしれません。

不安や悲しみを軽減する

音楽が感情に与える影響を理解できれば、不安症やうつ病を予防するために大いに役立つかもしれません。「音楽療法」は、不安や悲しみといった不健康なメンタルヘルスに悩んでいる患者を治療する方法として、近年人気が高まっています。この療法では、身体的および精神的な癒しを促すために、音楽を聞いたり作曲したりします。