浜野 与志男 HAMANO Yoshio

ピアノ

2011年日本音楽コンクール第1位、マルメ北欧ピアノコンクール、アルマトィ国際ピアノコンクール、野島稔・よこすかピアノコンクールなど多くの賞歴をもつ。

日本フィル・サントリーホール定期やロイヤル・フェスティバル・ホール、パーセル・ルーム(ロンドン)、浜離宮朝日ホールでのリサイタルをはじめ国内外にてソリストとして積極的に演奏活動を展開し、自主企画にも注力している。

東京藝術大学音楽学部を経て英国王立音楽大学大学院にて修士号ならびにアーティストディプロマを取得。これまで岡田敦子、エレーナ アシュケナージ、御木本澄子、ヴァディム サハロフ、ニキータ フィテンコ、ドミトリー アレクセーエフ、ゲラルド ファウトの各氏に師事。

現在はモスクワを拠点としている。

Q. これまでに受けたレッスンのなかで、一番印象に残っているレッスンのことを教えてください。

A. 藝大付属高校の2年在学時から6年間お世話になった御木本澄子先生のレッスンです。ご存知のとおり先生はMIKIMOTOのオーナーですが、激動の時代に育ったピアニストでもおられます。フィンガートレーニングより出発し独自の、いや唯一無二のレベルの演奏テクニック指導法を確立されました。毎回のレッスンで様々な方法で指や腕の筋肉の強さを測りそのトレーニングが中心ですが、鍵盤のタッチの無限の可能性を見せてくださいました。

Q. 影響を受けたアーティストは誰ですか?

A. 若手ではアレクサンダー・コブリンやアレッシオ・バックスが、巨匠ではミハイル・プレトニョフとドミトリー・アレクセーエフ(2012~15年に師事)が圧倒的に好きですが、しばらくの間、愛知県芸特別招聘教授も務めたヴァディム・サハロフが最も崇拝してやまない演奏家です。幼少期より断続的にレッスンしていただいていましたが、一流のピアニストがどうあるべきか、音楽とどう向き合うべきか、教えてくださいました。彼の教えはエミール・ギレリス直伝のものだと感じることが多いです。

いつの間にか9年来の付き合いになる、アメリカ在住のニキータ・フィテンコ氏は私にとって演奏面のみならず人生の師です。こう見るとほとんどロシア系のピアニストが並んでいますね!

Q. 演奏活動をするうえで大切にしていることは何ですか?

A. 近頃は御木本澄子先生に教わったテクニカルなアプローチが何より大切だと確信しテクニックベースの練習を続けているのですが、何よりまず耳が開いて音を集中して聴かなければなりません。周りの空間を耳で把握し、空間のなかの特定の座標をイメージして確実にそこへ音を飛ばしていく。その音が鳴っている空間を耳で聴き次の音のタッチを調整する。この繰り返しで結果的に多彩な音色、そして聴衆の耳を引きつけて離さない響きになっていくのです。