宮本 史利 MIYAMOTO Fumitoshi

バリトン

横須賀市出身。横浜市立大学商学部、東京芸術大学声楽科を経て、パルマ国立音楽院3年コースを満点で卒業。2008年より、20世紀最高のソプラノ歌手の一人、ミレッラ・フレーニの下で歌の研鑽を積む。2010年ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル・アカデミーのオーディションに合格、《ランスへの旅》トロンボノック男爵役で出演。2010年からはモデナ・パヴァロッティ劇場においてシーズンオペラ《マクベス》に医師役としての出演を皮切りに、2012年《フィガロの結婚》ドン・バルトロ役、2015年《ドン・ジョヴァンニ》マゼット役、2013年キエーティ・マッルチーノ劇場シーズンオペラ《アルジェのイタリア女》タッデーオ役、パルマ王立劇場2014年にシーズンオペラ《結婚手形》ズルック役、2016年シーズンオペラ《なりゆき泥棒》ドン・パルメニオーネ役として出演。2015年にはフェスティヴァル・プッチーニ・アカデミーのオーディションに合格し、61回の歴史を持つフェスティヴァル・プッチーニの公演にタイトルロールであるジャンニ・スキッキ役で出演。これまでに、湯川晃平、白幡武、高丈二、渡邊明、L.カピルピ、G.パンツァ、M.フレーニ、E.ダーラの各氏に師事。第12回JILA音楽コンクール声楽部門第1位。第4回マルティーニ国際声楽コンクール入選。 

Q. これまでに受けたレッスンのなかで、一番印象に残っているレッスンのことを教えてください。

A. それは現在も師事しているミレッラ・フレーニ先生のレッスンを受け始めたときのものでしょうか。先生はこうしろ、ああしろ、とはほとんど仰いません。正しい声が出た時に「それだ!」とだけ。なので、どうしたらそうできるのか、音楽だけではなく、音声学、物理学など、多方面から歌を研究しました。おかげで、考える力を養えたのだと思います。

Q. 影響を受けたアーティストは誰ですか?

A. 師匠のミレッラ・フレーニ先生はもちろん、多くの方に影響を受けました。そのなかで、今の自分のスタイルに一番影響を与えてくれたのは、アレッサンドロ・コルベッリさんでしょうか。何度かマスタークラスを受ける機会に恵まれましたが、その知識の豊富さ、見識の広さに、歌が上手いということは、確固たる地盤の上に支えられているのだと、深く実感しました。

Q. 演奏活動をするうえで大切にしていることは何ですか?

A. その音楽の背景にある文化です。表面上発音が正しくても、声が綺麗でも、歌を歌うのに十分ではありません。日本語でも「ありがとう」というのに何通りの言い方があるでしょうか。方法は無限大です。しかし、その状況にあった「ありがとう」を言うためには、背景を深く理解する必要があります。ただ、知っ重要なのは、文化を知っている、ということよりも、理解しようとする心だと思っています。